どうやって福音鈴の音色が鳴っているのかお話します。
◆みなさまからよく聞かれること
なんでこんな音がするのですか?
展示会やお店などで『福音鈴』をご紹介すると、このようなことをよく聞かれます。
さらに、音を鳴らすまで鈴だと分からなかったということを言われることもあります。
鈴の特徴である切れ込みもなく、音色はシャランシャランと反響している。
『福音鈴』は、一般的によく目にする宝来鈴とは異なります。
今回は、その質問について少しお話したいと思います。
◆見えていない部分にあるものとは
ずばり2重構造ということです。では、もう少し詳しく。
まず、使用している素材は、真鍮と鉄です。
鈴の形状は真鍮で作られており、実は鈴本体の中にはもう一つ構造が入っています。
分かりやすく言うと、鈴の中に鳥カゴのようなものが入っているとイメージしてください。
そして、そのカゴの中に小さな鉄の玉が入っており、それがカゴの中を動くことにより
シャランシャランと反響した音が鳴っているのです。
宝来鈴は、鈴本体に玉が触れることで音がなりますので、手で持っていると当然響きません。
しかし、『福音鈴』の構造は、カゴの中で音を鳴らしているので、手で持っていても反響するわけです。
最終的には半分に割れたクルミの実をくっつけるように、真ん中で接着して仕上げています。
少しイメージできたでしょうか?これが反響した音色を奏でることができる理由です。
◆簡単そうで難しく、苦労も多い
この構造が故に大変なこともあります。それは。
・最終工程まで完成させないと音の確認ができない。音色を完全に一定にすることが困難。
→微妙に異なる音色がまた良い点でもあります。
・カゴの隙間に鉄の玉が挟まってしまい、鳴らないことがある。
弊社では、出荷前の工場検品だけでなく、弊社に届いた鈴の全てを1つずつ振ってチェックしています。
工場から届いた鈴を右から左にお客様に届けることは一切ありません。
それでもお客様のもとで音が鳴らない不良がごく稀にございます。
これは検品時に問題なくても、その後なんらかの拍子で玉が挟まり鳴らなくなることがある為です。
このように鈴というと低単価なイメージではありますが、意外と行程が多く手間が掛かります。
弊社の場合、真鍮の成形から始まり、蝋付け、塗装(乾燥)、印刷という工程を経て到着し、
目視による検品、組立て、パッケージという作業を終えて出荷となります。
というように、簡単ではありますがこんな感じで『福音鈴』が完成しています。
ちなみによくある水琴鈴と構造は同じです。『福音鈴』とは弊社の登録商標となります。
ご興味をお持ちの方、是非よろしくお願いいたします。